静岡県「避難所HUG」使用許諾番号200号
1 新地震バージョンとは
新地震バージョンは、基本的に市販されている地震バージョンをイラスト化したものです。
静岡県在職時の平成19年にHUGを開発した際、本当はイラストで作りたかったのですが、当時は適当なイラストがなく断念した経緯があります。新地震バージョンは、これを実現したのものです。
2 特徴
(1)カード
ア 親しみやすさ、視認性の向上
ほのぼのとした顔のイラストを採用して親しみやすさを向上させるとともに、文字サイズを大きくして視認性を向上させました。
この結果、顔イラストを見れば一目でその人の性別、年齢層、特徴等がわかるので、より直感的に楽しくゲームができるようになりました。
また、たとえば配置済みの車椅子のおじいさんを探すような場合、従来の文字のカードでは、配置されたカード一枚一枚の文字を目を皿のようにして読んで探さなければならずストレスが溜まりましたが、新地震バージョンではすぐに見つけることができ、全体的にゲームスピードがアップしました。
カードは両面印刷になっています。
イ 女性に配慮したカード、感染症関係カード等を追加
オプションカードとは、避難所へのご遺体の搬入、女性に配慮した避難所運営、役割分担、車中泊対応など開発当時はゲームが難しくなりすぎるので敢えて組み込まなかったもの及びその後のコロナ等感染症対応を加えたもので、市販されている地震バージョンに組み込んで使うものです。新地震バージョンにはこれらの内容も追加しました。
ウ 基本カードとそれに組み込んで使う追加カードを設定
カードは全部で280枚ありますが、すべてを読み切るのは大変なので全体を基本カードと追加カードに分けてあります。
基本カードは231枚で、市販されている地震バージョンと負担感を同程度にしてあります。
追加カードは49枚あります。内訳は受付2枚、役割分担11枚、男女共同7枚、車中泊10枚、情報共有5枚、要配慮者8枚、感染症等5枚、ご遺体1枚の8種類になります。また、ペットも人と同じように1枚のカードにしています。
お好みのカードを、お好みの枚数だけ、組み込んで使ってください。たとえば、35.5番のカードは、35番と36番カードの間に挿入してください。
エ 子どもと大人がいっしょにできる
市販されている地震バージョンのカードは大人が使う漢字を使っており、大人と子どもが一緒に実施するのには無理がありましたが、新地震バージョンでは大人が使う漢字を使ってはいますが、イラストがあるので大人が少し助言してあげれば一緒に実施することが可能です。
小学5,6年生と地域の大人が1グループに同数入って実施した例がありますが十分楽しくできました。
オ 地図記入等の助言をカードに記載
このように、地図記入等の助言をカードに記載してあります。
(2)図面の追加
役割分担シート、間仕切り・テントトレイ、1メートルメッシュ入り体育館図、ゾーニング案入り間取り図を用意しました。
ア 役割分担シート
炊き出し、掃除、案内等の役割を避難者で分担する時に使用します。体育館や教室に避難者を配置するときのように、役割分担シート上に避難者カードを配置します。
イ 間仕切り・テントトレイ
コロナ流行を契機に多くの市町村で間仕切りや室内用のテントが整備されましたが、それをどう活用するかを考えたい時に使用します。
図面ファイルの中に原稿を用意してありますので、必要な数を印刷、カットして使用してください。避難者カードをこのトレイに乗せて配置します。
サイズは、普及率 が高い2.1メートル四方としてありますが、この中に何人入ってもらうかは難しいところがありますので、ゲームの中で家族構成に応じてどう使うかを具体的に考えることができます。
なお、別のサイズが必要なときは簡単にできるので自作してください。
ウ 1メートルメッシュ入り体育館図
コロナ等感染症対応を考えたい時やサイズ感があった方がわかりやすい場合等、必要に応じて使用してください。
エ ゾーニング案
コロナ等感染症対応を考えたい時に使用してください。
ゾーニングを考えながらゲームを進めようとすると時間がかかりすぎるので、参考として用意しました。
(3)スライド
ア スライド説明要旨
他の姉妹ゲームと同様に、各スライドごとに当該スライドの説明要旨を画面右下のノート欄に用意してあります。
事前に印刷しておきたい場合用に、スライドの冒頭に印刷方法を記載してあります。
イ コロナ感染症等対応用のスライド
コロナ感染症等への対応を考えて実施する場合用のスライドを最後の方に用意してありますので、実施する市町村の実情等に合わせて必要に応じて記載内容を変更して使用してください。